●六波羅蜜 ~六種の徳目の修行~
徳を積むという事は、善き行いをするという事です。
積み重ねていくと、自分の器を大きくすることが出来ます。
器を大きくするという事は、自分が幸せになるという事です。
徳を積むという仏教の修行を通して、器を大きくし、人格を高め、幸せになれるよう、日ごろ
から実践する心がけを持つと良いでしょう。
ポイントは、させて頂くという謙虚さ、純粋さ、素直な気持ちで行う事です。
謙虚さ、純粋さ、素直な気持ちで行えば、自分のカルマの浄化にもなります。
実際すべてを行うことは難しいと思うので、自分が今出来る範囲で少しずつ実践すると良いで
しょう。
①~⑤までの修行によって、自分の我が弱まり、自分の内在する神仏と繋がって迷いが消え
「智慧」(答えやアイデア)が出てくるようになってきます。
①布施波羅蜜 分け与えること。三種類の布施があります。
・財施 (ざいせ) 喜捨を行なう。物質的な布施。
・法施 (ほうせ) 仏法について教える。物事の道理を説く。悟りへと導く。
・無畏施 (むいせ) 人の悩みや恐れを取り除き安心を与えること。
財力もなく知恵も無いという人には、「無財の七施」というのがあります。
「無財の七施」
眼施(がんせ)優しい眼差しで人に接すること。
和顔施(わがんせ)柔和な顔、明るい顔で人に接すること。
言辞施(ごんじせ)優しい言葉をかけること。
身施(しんせ)労働など身をもって布施すること。
心施(しんせ)心の底から人を思いやる慈悲心を施すこと。
牀座施(しょうざせ)譲ること。例えば、電車の中で体の
不自由な人に席を譲ることなど。
房舎施(ぼうじゃせ) 例えば、困っている旅人に宿を提供したり、
休憩の場を提供したりすること。
布施は、日常生活で出来る事が多いと思います。
法施に関しては、仏教の教えを勉強する必要が出てきます。
書物を読んだり、仏教講座に出たり、写経をしたりすることで、仏の教えを少しずつ学ぶと良
いでしょう。学んで身についてくれば、人に伝えることが出来るようになってきます。
②持戒波羅蜜 戒律を守ること。
・五戒(ごかい)
不殺生戒(ふせっしょうかい) 生き物をみだりに殺してはならない。
不偸盗戒(ふちゅうとうかい) 盗みを犯してはならない。
不邪淫戒(ふじゃいんかい) 道ならぬ邪淫を犯してはならない。
不妄語戒(ふもうごかい) 嘘をついてはならない。
不飲酒戒(ふおんじゅかい) 酒を飲んではならない。
・十戒(じっかい)五戒と合わせて十戒
不説四衆過罪(ふせつししゅうかざい)他人の過ちや罪を言いふらしてはならない。
不自賛毀他戒(ふじさんきたかい)自分を誉め、他人を、みくだしてはならない。
不慳貪戒(ふけんどんかい)物おしみしてはならない。
不瞋恚戒(ふしんにかい)怒ってはならない。
不謗三宝戒(ふぼうさんぼうかい)仏様の教えや僧を、みくだしてはならない。
持戒は、ここであげた十戒だけでなく、一般の決まり事(ルール)も入ってくると思います。
守れなかった時は、懺悔する気持ちを持ちましょう。
日々の生活を振り返り、反省する時間を持ちましょう。
反省したら、前向きな目標を作ると良いでしょう。
③忍辱波羅蜜 耐え忍ぶこと。迫害や侮辱に耐える。耐え忍ぶことで寛容を学ぶ。
忍辱とは、耐え忍ぶこと。耐え忍ぶことは、自分の行いが間違っていなくても(道理に合って
いなくても)耐えなければいけない時があります。
大体の場合、自分の悪いカルマ(前世のカルマなど)を清算している事が多いように思いま
す。
また、耐え忍ぶことで、神仏に帰依する心が芽生え、神仏との縁を深くつなぐきっかけになる
かもしれません。
神仏という自分より大きな存在があることで、謙虚になることも出来ます。
そして、耐え忍ぶことで、怒りや不安などのマイナスの感情を、プラスの感情に、切り替えて
いく訓練にもなります。
究極的には、耐え忍ぶ状況を作ってくれた人や事柄に、感謝出来るようになると、素晴らしい
と思います。
④精進波羅蜜 努力すること。純粋な心で目標に向かって、一筋に進んでいく。
精進は、欲のない心で、目標や修行に取り組み、学んでいくことだと思います。
その為には、常に目標や夢の設定と、反省が必要になってくると思います。
堅苦しく考えず、「新月の願い事」の様に、月に一回、前向きな気持ちで楽しく見つめなおす
機会を作ると良いでしょう。
※「新月の願い事」とは、新月の時に、願い事を紙に記しておくと叶うようになってくる
ワークの事。
⑤禅定波羅蜜 瞑想や座禅をして心を集中する。散乱する心を安定させること。
心を落ち着け、物事を見極める状態を作る。迷いや欲を断つ。
禅定は、静かな心の時間を持つことです。
あれこれ考えたり、心がざわついている時には、答えやアイデアは得られません。
瞑想や座禅で心を落ち着かせ、自分を取り戻します。
自分を取り戻すことは、自分の内在する神仏と繋がることと同じです。
また、瞑想や座禅という形でなくとも、一心に掃除をしたり運動したりする事で、自分自身を
取り戻すときもあります。
答えは、自分の内にあり、いかにして引き出せるかがポイントです。
⑥智慧波羅蜜 瞑想や座禅をして心が安定すると、真理を悟ることが出来る。
①~⑤を通して得られる智慧。
智慧は、①~⑤の5つの修行を続けていくと、智慧が出てくるようになってきます。
そして、自分自身を段々高めていくコツが、わかってくるようになります。
①~⑤を通じて出てきた智慧(答えやアイデア)によって真理を悟れるようにしていきましょ
う。少しずつ自分が成長し、幸せが訪れるようになってきます。
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